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2009年3月15日(日)
池袋シアターグリーンでかば3を見てきた。

席はC列15番、右サイド単番通路だった。
舞台なので通路は関係ないけどね。

D列の11番と12番にはなぐっちさんと大紺さんがいた。

かば1と2で、実際には登場せず、なかば神格化されていた4姉妹の父、ケンタローが
登場していた。

かばの舞台のテーマに合うように、神格化された父親像とはまったく逆の
娘たちの幸せを願い、そのために日々苦悩する父親の姿が描かれていた。

期待されている自分と、本当の自分とのギャップ。わかなはそれに気づいてもらえた
ことで、かば1ではひとつ、自分を乗り越えて成長できたわけだけど、このかば3でも
父親とともに神格化されていた、父親に「素晴らしい女性」と聞かされて続けていた
母親に対しても、その完璧な母に、似ていると言われ比較され、母のように
素晴らしい女性になれと言われ続けること対する嫌悪感を抱いていた学生時分から、
今では、「本当はそんなことはない。お母さんもきっと違う部分があったはず。」
と思えるようになり、母親に対しても理解することができるようになっていて、
その点でもまたひとつ成長できているわかながいた。

かば2では「本当は違う。」というテーマが無かったんだけど、かば3ではまたそれが
復活していて、随所にそのテーマがちりばめられていた。

まあ「本当は違う。」と言っちゃうと、じゃあ何が本当か。という話になっちゃうので
本当は「本当は違う。」じゃあないんだけど。

では本当だと思っていたものが違ったとき、どうするのか。
後から見えてきたものは、本当ではない、と拒絶するのか。
その、見えてきた部分も本当のものだとして、理解を示すのか。

かば3では、見えてきてない部分でさえ、信じよう、という深い愛情に支えられた
素晴らしい結論に達していた。

わかなちゃんの彼氏、正美ちゃんは1シーンしか出てこなかったんだけど、
わかなちゃんが怒ってて、プンプンていう顔になってムラパンの前にいるのに、
正美ちゃんが腹にパンチを一撃くらっていて、「ウッ」ってうなったので、
ムラパンはわかなちゃんを目の前にして「プッ」と吹き出してしまった。

あとはもう4人で歌うところでほんと聞き惚れてしまった。
この現実的な4姉妹はこの幸せなひとときが永遠に続いたらいいのに、と思ったりは
しないんだろうな、と思いながら見ていた。

ラストシーンはこの舞台が終わったあとも、なぐっちさんと大紺さんとともに、
あーでもない、こーでもないといろいろ語ったわけだけど、ムラパンには
どういうことなのか理解できなかった。


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